
もっと大変な人もいるし甘えかな?
正直仕事が辛いけど、どうしたらいいか分からない…。

楽しいし続けたいとは思っているけど、将来的に大丈夫かな?
この記事では、このように悩んでいる人の疑問を解消します。
- 客観的な激務の基準が4つ分かる
- 激務を無理に続けるとどうなるか分かる
- 激務から離れるための方法が分かる
- 激務から離れたけど手遅れだった体験談が分かる
- 無理なく激務を続けたい人がすべきことが分かる
結論、この記事を読めば激務を辞めたい人・続けたい人の対処法が分かります。
【結論】あなたが激務と感じたら激務

「激務」に明確な基準はありません。同じ労働時間でも、ノルマや人間関係は職場によって異なるからです。
また、人それぞれ向いている仕事は違うため、「Aさんにとっては激務でもBさんにとっては激務ではない」といったことも十分にありえます。
人と比べて「自分なんてまだまだ…」と感じる必要はないのです。
あなたが激務だと思うなら、それは立派な激務です。
客観的に判断できる激務の基準4選

主観的な判断だけでなく、客観的に激務かどうか判断したい人は、以下の4つの基準を参考にしましょう。
- 激務の基準① 月80時間以上の残業をしている
- 激務の基準② 業務外での拘束時間が長い
- 激務の基準③ 精神的なストレスが強い
- 激務の基準④ ノルマ・目標が厳しい
詳しく解説するので、自分の仕事が激務かどうか判断するのに役立ててください。
激務の基準① 月80時間以上の残業をしている
厚生労働省は、2021年9月に改正された労災認定基準で「月80時間以上の残業は過労死ラインに相当する」といった内容の公表をしています。
(参考:「厚生労働省」血管病変等を著しく増悪させる業務による脳血管疾患及び虚血性心疾患等の認定基準について)
以下に該当する場合は、客観的には激務であると言えるでしょう。
- 2ヶ月〜6ヶ月の残業時間の平均が80時間を超えている
- 1ヵ月に100時間を超える残業が発生している
なかでも人手不足が深刻な企業では、退勤処理を終えてから残業に着手する、いわゆる「サービス残業」が慢性的に生じているケースも激務に相当します。
サービス残業は残業代が発生しないため、精神的負荷も大きいです。

残業時間がすべてではありませんが、数値化しやすいため激務かどうか判断しやすい要素です。
激務の基準② 業務外での拘束時間が長い
残業時間が月80時間であっても、勤務時間外で長時間拘束される仕事も激務に感じる人が多いです。
毎週のように取引先との接待があったり断りづらい飲み会が頻繁に行われていたりする場合、プライベートの時間が脅かされてしまいます。
本来休息に充てるべき時間に接待・飲み会などの付き合いがあると、常に仕事をしているような感覚になり、疲労が蓄積されるでしょう。

激務の基準③ 精神的なストレスが強い
数値化しにくい要素ですが、精神的に強いストレスを感じる仕事も立派な激務です。
残業時間や業務外の拘束時間が短かったとしても、パワハラが横行していたり人間関係が良好でなかったりする場合、強いストレスを抱くものです。
ストレスが溜まれば溜まるほど、心が病んでしまうリスクも高まります。

結果、精神疾患を患ってしまい、3年以上たったいまでも完治していません。
自分がパワハラや嫌がらせの対象になっていなくても、それらが横行している職場では気疲れしてしまい、ストレスが溜まっていくでしょう。
激務の基準④ ノルマ・目標が厳しい


そのような状況も、激務だと言えます。
とくに営業職では、毎月売り上げ目標が課されて、達成できないと上司から厳しく指導されることも珍しくありません。
仕事によっては、毎月どころか週次や日次でノルマがあることも。
目標に向かって頑張ることを楽しめる人なら問題ありませんが、苦しいと感じる場合は激務から離れるのも手段のひとつです。
無理して激務を続けるとどうなる?

「しんどい」「辛い」と感じながらも、無理して激務を続けてしまうと、以下の状態に陥ってしまいます。
- 精神的に病んでしまう
- 体力的にキツい状態が続く
- 仕事のパフォーマンスが落ちて評価が下がる
激務を続けることによるリスクを知っておきましょう。
精神的に病んでしまう
数ある激務のリスクのなかでも一番つらいのが、精神的に病んでしまうことです。
メンタルクリニックが乱立している現代の日本では、うつ病を始めとする精神疾患を患う人が後を絶ちません。
実際に、厚生労働省の調査によって精神疾患にかかる人が年々増え続けていることが分かっています。

精神疾患になるきっかけとして多いと言われているのが、仕事によるストレスです。
一度精神疾患になってしまうと、最悪の場合、一生闘病生活が続く恐れもあります。

体力的にキツい状態が続く
激務を続けていると、精神面だけでなく体力的な負荷もかかります。
「長時間労働や休日出勤が多いけど、仕事が楽しくてたまらない!」
といった人も少なくありません。
楽しんで仕事に取り組むのは良いことですが、ワーカーズハイに陥っている可能性があります。
ワーカーズハイとは、仕事にのめり込むうちに脳内麻薬が分泌され、本来であれば「激務」と呼ばれる状態が続いても、快感や陶酔感を強く抱く現象のことです。
高いパフォーマンスを発揮できますが、仕事に没頭し続けた結果、反動で急に身体を壊す人もいます。

仕事のパフォーマンスが落ちて評価が下がる
精神的・体力的な負荷が強くなると、仕事の質が下がり本来の能力を発揮しにくくなります。
疲れてが溜まっていると、自分では一生懸命仕事に取り組んでいるつもりでも、生産性が下がってしまうのです。
生産性とは、簡単に説明すると「一定の時間の中でどれだけのパフォーマンスを発揮できるか」です。
日本は、他国と比べて生産性が著しく低いことが分かっています。

(出典:公益財団法人 日本生産性本部「労働生産性の国際比較 2021」)
どれだけ頑張っていても、成果につながらなければ上司や人事からの評価が下がってしまいます。
「高い成果を出すために長時間働き続けているものの、生産性が低いため成果が出ずさらなる激務に取り組む」といった悪循環が生じる人も多いです。
激務から離れる方法3選


激務から離れたいけどどうしたらいいの?
頭や心が仕事でいっぱいいっぱいになっていると、視野が狭くなりどうやって激務から離れればいいか分からなくなってしまうものです。
激務から離れるためには、以下の3つの方法が有効です。
- 人事部に異動をお願いする
- 転職活動を進める
- 退職代行で今すぐ仕事を辞める
上記のなかから、自分に合うものを実行しましょう。
人事部に異動をお願いする
同じ会社でも、職種や部署によって残業時間や人間関係はさまざまです。
例えば、営業部では厳しいノルマによる長時間労働がはびこっている一方で、商品開発部では健全なワークライフバランスを保てることも珍しくありません。
また、同じ部署内であっても上司によって仕事の過酷さが左右されることもあるでしょう。
他の部署に移動することで激務を離れたい場合、上司に相談したうえで人事部に相談するのが有効です。

一般的には、人事部に異動したい旨を伝える前に上司に相談するのがセオリーです。

上司の顔に泥を塗る形にはなってしまいますが、やむを得ない場合はいきなり人事部に相談するのも手段のひとつです。
転職活動を進める


このような考えがある人には、転職活動に臨むことをおすすめします。
綿sは会社を辞めてから転職活動を始めましたが、今の仕事を続けながら転職活動に取り組むのが理想です。
一般的に、転職活動には3ヶ月程度かかるため、現職で収入を得ながら進めるほうが精神的な負担を抑えられます。
これまでに転職をしたことがなく、どのように進めれば良いか分からない人も多いでしょう。
転職活動の流れは以下のとおりです。
- 自己分析
- 履歴書・職務経歴書の作成
- 企業研究
- 求人に応募する
- 書類選考
- 面接(回数は企業によって異なる)
- 内定
- 現職の退職手続き
これらのすべてを1人で行う場合、相当な労力がかかるうえに非効率的です。
そこでおすすめなのが、転職エージェントの活用です。
転職エージェントとは、転職希望者と採用活動をしている企業をつなぐサービスを指します。
無料で登録ができるうえに、以下のサービスを受けられます。
- キャリア面談
- 求人の紹介
- 履歴書・職務経歴書の添削
- 面接対策
- 条件交渉などの代行
また、応募した企業に対して推薦状を送ってもらえます。
効率的に転職活動を進めたい人は、1人で取り組むのではなく転職エージェントに必ず登録しましょう。

数ある転職エージェントのなかでも、利用者が多く評価が高いのは、以下の3つです。
※マイナビのプロモーションを含みます。
それぞれ保有している求人が異なるうえに、人によって相性の良い転職エージェントは異なるため、3つすべてに登録することをおすすめします。
どれも無料ですぐに登録手続きができるため、少しでも転職に興味がある人はとりあえず登録しておきましょう。

退職代行で今すぐ仕事を辞める
先述したとおり、転職活動を進める際には今の仕事と並行するのが一番安全です。
しかし、仕事に圧迫されて転職活動に充てられる時間を確保できない人や、今すぐ激務から離れないと心が壊れてしまいそうなほど追い詰められている人もいるでしょう。
あなたの身体や心を犠牲にするくらいなら、「退職代行サービスを使ってすぐに仕事を辞めて、あとから転職活動に着手する」という方法でも全く問題ありません。

今の仕事を辞めてから転職活動をするメリットは、十分な時間を使って自己分析や面接対策に取り組めること。
自分のキャリアとじっくり向き合ったうえで転職活動に臨めるため、高い満足度を得やすいです。
私が使った退職代行サービスは、退職代行ガーディアン です。
「本当にすぐに会社を辞められるのかな…?」と不安でしたが、上司や人事部とやり取りをすることなくすんなり退職できました。

【体験談】激務から離れたけど手遅れだった話

激務から離れたものの、タイミングが遅すぎて後悔している体験談を紹介します。

人格を否定されるほどの厳しい指導を受けたり、月100時間以上の残業が続いたりと、精神的にも体力的にも激務な仕事でした。
しかし、大手予備校で働いていた私は「すべては生徒のため」という考えのもと、自己を犠牲にして休憩もろくに取らずに働くことが正義だと思っていたのです。
本当は身体も心も悲鳴を上げていたのに無理して働き続けた結果、ある日突然どうしても起き上がれなくなり、【退職代行ガーディアン】 を使って仕事を辞めました。
1か月後には憧れていた大手企業から内定が出たものの、メンタルクリニックで「躁うつ病」と診断され、目標としていた結果を残せないまま2度目の退職をする羽目になりました…。
原因は恐らく、1社目で無理をし過ぎたことです。

「もっとはやく会社を辞めていたら…」とよく後悔しています。
仕事が辛いと感じている人は、私のようになる前に、先ほど紹介した方法で激務から離れて欲しいです!
それでも激務を続けたいあなたがすべき3つのこと


必ずしも「激務=悪」というわけではありません。
私はワーカーズハイを経験しているので、「仕事にのめりこむのが楽しくて仕方がない」という気持ちもとてもよく分かります。
しかし、楽しいと感じながら働いていても、気づいたら身体や心にガタが来て、手遅れになる恐れがあります。
そのため、今の仕事が大好きで激務を続けたい人は、心身の健康を維持するためにもすぐに以下の3つに取り組みましょう。
- 激務に取り組む目的を明確にする
- いつまで激務を続けるか決める
- ストレス発散方法を最低5つ用意する

激務に取り組む目的を明確にする
やみくもに激務をこなすのではなく、何を目的として働くのか明確にしましょう。
「1人でも多くの顧客の悩みを解決したい」という目的を抱く人も居れば、「高い成果を挙げてインセンティブを得て年収アップを狙いたい」と考える人もいるでしょう。
目標に向かって本気になって仕事に取り組んで高い成果を上げられれば、大きな成功体験を得られます。
仕事での成功体験は、自分に自信がつくうえにキャリアを形成する上でも有利です。
例えば、「社内で1位の営業成績を達成して表彰された」といった経験があれば、高い評価を得られて昇給や昇進につながります。
また、将来的により待遇の良い企業に転職できる可能性も高まります。

いつまで激務を続けるか決める
長時間労働や業務外での接待といった激務を続けている人のなかには、「年を重ねるごとに疲れやすくなった」「昔は寝不足でも仕事を頑張れていたのに、疲れが顕著になってきた」と感じる人が多いです。
20代よりも30代、30代よりも40代のほうが、体力が衰えて疲れが溜まりやすくなるものです。
そのため、何歳ごろまで激務を続けるかざっくり決めておくことをおすすめします。
- 若いうちは営業部でバリバリ働いて、中年前に負担の少ない仕事へ転職しよう
- 30歳になるまでに大きな成果を挙げて独立しよう

ストレス発散方法を最低5つ用意する
激務には、ストレスがつきものです。
「仕事が楽しくてたまらない!」と感じている人のなかにも、知らず知らずのうちにストレスが蓄積されているケースもあります。
長期的に激務を続けたいと考えている人は、自分なりのストレス発散方法を最低5つ用意しましょう。

- アラームをかけずに好きなだけ寝る
- スパに行ってサウナで整う
- 好きな入浴剤を使ってゆっくりと半身浴をする
- マッサージを受けて身体の疲れをとる
- 1人カラオケで熱唱する
- 美味しいごはんやスイーツを食べる
- 友人とお酒を飲みながら他愛のないおしゃべりをする
- 心がときめく服やコスメを購入する
- 趣味に没頭する
筋トレや有酸素運動などのスポーツも、ストレス解消に効果的だと言われています!
自分にあった方法を見つけて、休日に実践しましょう。
激務が辛いならなるべく早く離れよう!

ひとことで「激務」といっても、さまざまな捉え方があります。
一般的には月80時間の残業が過労死ラインだと言われていますが、その他にも業務外の接待や飲み会・厳しいノルマがある仕事も激務だと言えます。
激務によって心身が悲鳴を上げている人は、部署異動の相談をする・転職活動に取り組む、といった方法で激務から離れましょう。
一方で、激務が楽しいと感じている人は、目的や期限を決めて健康状態を維持しながら働くのがおすすめです。
